日本とロシアの会談が終わりました。
北方四島についての話し合いが行われましたが、日本は四島の返還が目的であり、ロシアは経済協力を取りつけることでした。
結果を見ると・・・ロシアの一人勝ちに見えました。
日本の経済協力を取りつけて四島はそのままですから。
言い方悪いですが強盗にお金を支援するようなものです。
・・・まあね、こうなるだろうとは思いました。
ですがロシア相手に考えるとこれが限界とも思います。
もっと「返還が無ければ経済協力はあり得ない」と強硬に突っぱねるべきと思いますが、そうは出来ない理由もありました。
平たく言えばエネルギーの確保です。
現在、日本は石油を海路で輸入してますが、この海路がダメになると石油が入って来なくなります。
現実問題、起こり得ることです。
支那の南沙諸島埋め立てが進み、海上封鎖が行われるとこうなります。
もちろん、そんなことはさせまいとアメリカ、フィリピン、ベトナム等々、周辺国と連携して行きますがどうなるか分かりません。
良くも悪くも日本人は昔から世界にあまり関心がありません。
そして同じ人間だからいずれ分かりあえる、相手にも気付いてもらえるって思います。
でも残念ながらそう思うのは日本人だけと言って過言ではないです。
特に昔から支那は軍事力にモノを言わせて相手をねじ伏せて来ますから、注意し過ぎるぐらいでちょうどいいぐらいです。
さて、では安定的にエネルギーを供給するには、海が使えなければ大陸しか残されていません。
つまり広大なユーラシア大陸から供給されることですね。
ちなみに石油産出国と言えば中東の国々を思い浮かべますが、じつはアメリカやロシアも産出量は多いです。
でもアメリカからは買えません。
輸出してないからです。
・・・いや、輸出出来ないって言う方が正しいですかね。
取れる量より使う量が多いからです。
当然、自国で使って、それでも余ら無ければ売ろうとは思わないですよね。
中東やロシアは取れる量に対して使う量が全然少ないので産業として成り立つということです。
つまり世界のトップ3に入る日本が石油買ってやるよ、ロシアは売ってやるよとなる訳です。
今回の会談は日本とロシアで温度差があるように感じられましたが、それも当然で、ロシアから見れば「アメリカの同盟国・日本」なんですよね。
だから領土(それが奪ったものだとしても)については慎重です。
日本から見れば盗人猛々しいと感じますがね。
平和条約締結に向けた信頼関係構築の第一歩という意味であれば成果が無くもありません。
平和条約(=講和条約)とは簡単に言うと戦争の終わりかたを決めようね。って条約です。
実は第二次世界大戦後、ソ連とは平和条約を結んでないんですよね。
サンフランシスコ講和条約はアメリカ含む連合国=国連と結ばれた条約で、ソ連は出席してません。
この時日本が持ってた領土や賠償金をどうするかって決めたのですが、ソ連とはなあなあなままで今まで来てます。
というかあのときソ連とは中立だったのに一方的に破って攻めてきて、後で「日本とは戦争してない」とか言い訳するのってどうなのかと。
・・・まあいいや。
とにかく先ずは元島民だけでも渡航の自由が認められればいいのですがね。
漁もしていいとか。
まだまだ返って来ないかも知れませんが、それでも粘り強く交渉を続けて行くしかありませんね。